トレチノインは万能美容成分である

トレチノインといったものについて聞いた事があるでしょうか。正式名称はトレチノイン酸と呼ばれ、一般的にはニキビを始め、シミの治療薬として使用されているものです。よくハイドロキノンと似た成分として紹介される事もありますが、厳密に言うと両者には違いがあります。ハイドロキノンは、あくまで出来てしまったシミを除去するといった目的に終始しており、その目的にピンポイントで活用するものであると言えます。その一方で、トレチノインは、ビタミンA誘導体の一種として数えられ、上記で挙げた治療薬としての活用以外にも、肌のターンオーバーを促す効果が高いといった側面もあり、結果としてシワなどの改善といったアンチエイジング効果もある、万能美容成分であると言えます。しかしその効果を得る為には、現在の肌が剥がれる事からスタートし、その後に新しい肌が再生し、その結果シワなどの改善に繋がるといったものへと繋がる為、およそ半年程度の期間が必要となります。また似た様なものとして、化粧品などに含まれている成分としてレチノールといったものがあります。このレチノールも同じくビタミンAを配合しているものの、トレチノインと比較するとその効果は100分の1にまで落ちてしまいます。逆を言えば、それだけトレチノインの成分が強いとも言え、それ故に市販の化粧品などには配合されてはいないと言えます。現時点では、医師による処方と言った形でのみ、購入する事が可能です。その他の方法としては、海外からの個人輸入といった形となります。しかし海外製品は刺激の強いものが多い為、これを試す場合には、比較的濃度の薄いものから使用する事により、肌への負担が軽減出来るとも言えます。

東大式トレチノイン療法について

どんなに洗顔をしても、毛穴の中が詰まってしまう、黒ずみが目立つような状態になることがあります。特に皮脂の分泌が盛んな、鼻の周囲に目立つのが特徴です。通常の洗顔では改善が難しい毛穴のトラブルですが、東大方式と呼ばれるトレチノインを使った療法が存在します。この方法を用いると、毛穴の詰まりや黒ずみを解消できる他、たるみにも有効に働くと評判です。トレチノインは、肌を再生させる働きがあるとして、美容医療の現場でよく用いられている成分です。東大方式ではこの成分に加えて、シミ治療で定番のハイドロキノンという成分を組み合わせて、毛穴のトラブルを解消していくようにします。この2つの成分の組み合わせは、シミや肝斑の治療法として、医療機関でよく利用されています。しかし、肌のトラブル全般に効果があることも分かっており、この力を利用する形で、毛穴の詰まりや黒ずみを解消する目的としても活用できます。ハイドロキノンは市販の化粧品にも使われていますが、トレチノインは医師の処方が必要な成分ですので、医療機関を頼るようにします。毛穴の詰まりや黒ずみ解消は、基本的に病気の治療を目的としないため、美容皮膚科を受診するようにします。この2種類の成分は、それぞれ塗り薬として処方されるため、自宅で使用を続けることができます。医療用の強力な塗り薬ですので、必ず医師のアドバイスに従って使ってください。まず洗顔をし、顔を清潔な状態にします。塗り薬を塗る前に、化粧水を用いて保湿をします。次にトレチノイン配合の塗り薬を毛穴が気になる部分に塗っていきます。厚塗りはせず、目や口などの粘膜の近くには塗らないように気を付けます。続いてハイドロキノンの塗り薬を塗って完了です。

妊婦がトレチノインを使用するのはNG

しわやニキビの改善に効果が期待されているトレチノインですが、妊婦さんの使用はNGとされています。トレチノインを妊娠中に使用することによる安全性が確立されていないため、妊婦の使用はNGとされているのです。トレチノインはビタミンAの50~300倍の生理活性があると言われている成分です。妊婦さんがビタミンAを過剰に摂取してしまった場合、お腹の中の赤ちゃんに先天的な奇形が生じてしまう可能性があると言われています。ビタミンAと言っても2種類あり、植物性由来のβカロチンは体内でビタミンAが不足しているときにビタミンAに変換されるため問題ありません。しかしトレチノインは動物性のため、脂分に溶ける性質のある脂溶性のビタミンとなります。脂溶性のビタミンは過剰に摂取すると汗や尿と一緒に排出されることもなく身体の中に蓄積されてしまうため、お腹の中の赤ちゃんへの影響が出てしまう可能性があるのです。これは食べ物での場合ですが、外用薬として肌に塗った場合でも、成分は肌に浸透して身体に吸収されています。トレチノインを使用したい場合には、その間は避妊をして妊娠しないようにしましょう。トレチノインの使用を中止すれば、翌日からでも妊娠しても構わないと言われています。「じゃあ、出産したらすぐにトレチノインを使って良いんだ」というわけにはいきません。赤ちゃんはお母さんの母乳で大きく成長していくものです。そのため、トレチノインを使い始めてしまうとその成分が母乳に出てしまい、赤ちゃんのビタミンAの過剰摂取に繋がってしまう可能性があります。美容のことを考えすぎて、赤ちゃんに影響が出てしまうことがないように、妊娠中、そして母乳を与えている間の使用は控えるようにしましょう。